四柱推命からわかる事、わからない事

四柱推命

四柱推命は、占いの帝王や王様などと言われています。

ですが、一言に「四柱推命」と言っても、中国式と日本式に分かれているのはご存知でしょうか。

「中国式四柱推命」は、古代中国で生まれた理論に従って命式を解く四柱推命です。

「日本式四柱推命」は、江戸時代中期に中国から日本に渡ってきて、派生と共に独自の理論が確立された四柱推命です。

命式と解くのは同じですが、流派が枝分かれし、理論や考え方が異なる四柱推命もあります。

本稿では、前者の「中国式四柱推命」について、

四柱推命からどんな事がわかるのか、

また四柱推命ではわからない事を、大まかにお話いたします。


四柱推命ではまず、生年月日、出生時刻、出生場所の情報から、「命式」を作成します。

この命式は、年柱、月柱、日柱、時柱の4本の柱から構成されます。

それぞれの柱には、上に干(十干)、下に支(十二支)が割り当てられます。

命式は、天干(年干、月干、日干、時干)と、地支(年支、月支、日支、時支)の、八文字から構成されています。

その八文字(十干十二支)から、その命式の方の情報を導き出します。


まず「四柱推命からはわからない事」についてですが、

ここで一つ、私のぶっ飛んだ妄想話させてください。

まだ四柱推命を学ぶ前、私はとんでもない事を考えていました。

それは、「四柱推命でなんでも知ることができる(のではないか?)」という妄想です。

「運勢がわかるのなら、災害の発生した場所に居て、被災した人達は、みんな運勢が悪かったのではないだろうか」

「では、地域ごとの人たちの運勢を診ていけば、災害の被害に遭う予測を立てられるのではないだろうか」

こんな事を考えながら、四柱推命を学び始めました。

結論から申し上げますと、そのような事は四柱推命ではわかりませんでした。

一個人の運気は、自然災害などの大きな力の前には何の影響もありません。

「被災するかどうか」は、四柱推命からはわかりません。

被災地には、その当時、その年(時期)運気の良かった人たちもいた事でしょう。

災害の他に、テロや通り魔事件などもそうです。

例えば、その時期、四柱推命でみる運気の良い方が、通り魔の被害に遭ったとします。

注目すべきは被害者の方の運気より、通り魔の犯人の運気です。

通り魔の犯人の運気が悪く、良くない事が重なり、自暴自棄になった結果、周囲にいた人を巻き込み傷つけてしまった、という状況が考えられます。(極端な例です)

他にも、四柱推命では年単位で運気を診るので、「来週の~」とか、「来月の~」というような直近の事柄を知りたい場合も向いていません。(1年の中で何月頃が良いか、良くないかはわかります)


では、「四柱推命から何がわかるのか」ですが、

命式からは主に性格、興味関心、資質、能力、価値観、体質などを知ることができます。

そして、命式を元に運勢の吉凶がわかります。

運気の良い時期、良くない時期、良くない時はどんな事に気をつければ良いかなどです。


仕事面では、性格や興味関心、資質、能力を知ることで、進路や転職、独立するかなど悩まれている方の指針となります。

(「来月のプレゼン上手くいく?」「目標売上達成できる?」などのイエス・ノーでお答えするようなご質問には回答できかねます。)


恋愛、結婚面では、性格や価値観を知ることで、パートナーとの相性をみることもできます。(親子間の相性もわかります)

(「彼の今の気持ちは?」「彼の好きな人は誰?」のようなご質問にはお答えできかねます。)


金銭面では、散財や浪費、お金のトラブルに注意の時期を知ることで、気をつけることができます。

また、金運が上がる、金銭運が良いというのは、「臨時収入があり収入アップ」ではなく、「仕事の能力が上がって、その結果収入が上がる」イメージです。

(ギャンブルや宝くじに強くなる時期などはわかりません。)


健康面では、体質傾向や、運気による影響の現れやすい症状を予測することで、スケジュールにゆとりをもたせるとか、対策することができます。

(病気の治療法などは医師へご相談ください。)


運気は、性格面、体調面などから、人にさまざまな影響を及ぼします。

「運が悪い」という言葉で、どんな事を想像しますか?

例えば、元々の性格が内向的な方で、運気が下がる年や時期には、その内向的な部分が更に強まる事があります。

すると、からかわれても言いたいことが言えず、気の弱さに付け込まれて、いじめのターゲットになってしまう事に繋がってしまう事もあり得ます。

結果、「いじめにあった年=運が悪い年」となります。

逆に、元々の性格で、我が強い方は、運気が下がる年や時期に更に我が強くなって、人間関係でトラブルが起きるかもしれません。

これもまた、運が悪いと思う出来事になります。

「運が悪い」と感じる場合、自分自身の言動にも一因があると考えられます。

逆に、運が良くなると、欠点が出にくくなり、人間関係が円滑になったり、恋愛面で良い結果に繋がる事があります。

厄介なのは、良くも悪くも無意識にそういう言動をして、そういう状況を作ってしまっている事に、当の本人は気が付かないところです。

普通の方は、自分の人生の、いつが良い運気で、いつが悪い運気かなんて事は、知らないので当然です。

運気に振り回されている状態と言えます。

ただ、良くない運気だと知っていて、意識していても、抗う事は難しいです。

(昨年の私がそうでした)

また、体調面でも、運気の悪い時期や季節に、影響のある部位に症状が出る事があります。

それを予測する事で、対処や予防する事はできます。


「運が良い」「運が悪い」に対する考え方、少し意外だったのではないかなと思います。

中国四柱推命では、吉凶がはっきり出ます。

望まない結果を知る事もあります。

それは、生まれた時に決まっているものであり、変える事はできません。


私自身も、命式が良くないです。

0歳からの大まかな運気(大運)の流れを眺めてみると、1歳から51歳まで良くない運気が続いています。(途中、ちょこちょこ良い年もありますが)

それを知って、落胆したのも事実ですが、客観的に自分の何が良くなかったのかを知る事で、言動を意識することができるようになりました。

もし私が意気消沈したまま、自分の命式と運の悪さを諦め、投げやりになってしまったり、良くない部分をそのままに開き直ってしまったら、その先に続く未来も変わります。(対人関係の悪化や離婚など)

生まれ持ったもの(命式)と、運の流れは変えられませんが、どう行動するか、どんな心持ちでいるかによって、未来は変えられます。

何をして、どう過ごすかは、自分で選べます。

脱線してしまいましたが、ここまでお読みくださり、ありがとうございました。